1. どちらか一方が頑張りすぎてしまう
この場合、多くは「された側」が関係を修復しようと一生懸命になりすぎてしまいます。特に気持ちの面で、相手に対して愛情や誠意を求めすぎてしまいがちです。しかし、裏切られた心が落ち着くには時間がかかるもの。焦りから無理に関係を進めようとすると、逆に相手との距離が広がってしまうこともあります。
まずは、お互いに安心できる環境を整えることが重要です。「また不貞をされるのでは」という不安を軽減し、不貞しづらい状況・関係性をつくることが、再構築の第一歩となります。
2. 相手を責める言葉を浴びせてしまう
「一緒にやり直す」と決めたはずなのに、不安や怒りが抑えきれず、感情のままに相手を責めてしまう…そんな場面も少なくありません。裏切られた苦しみは簡単に消えるものではありませんが、怒りに任せて言葉をぶつけてしまうと、関係の修復はより難しくなってしまいます。
大切なのは「相手をどうするか」ではなく、「自分の感情をどう扱うか」に焦点を当てること。感情をコントロールし、言葉を選ぶ意識を持つことで、再構築の可能性は確実に高まります。
3. 言葉を悪く解釈してしまう
会話の中で何気なく出た言葉に、敏感になってしまうこともあります。以前ならスルーできていた言い回しや表現に過敏になり、「本心ではないか?」「まだ何か隠しているのでは?」と疑ってしまうのです。
しかし、それを相手にぶつけすぎてしまうと、パートナーは「何を話しても誤解される」と感じてしまい、会話自体を避けるようになることもあります。再構築においては、言葉の表面だけでなく、背景や意図を汲み取る“心の余白”も必要です。
※再構築は一方通行ではなく、双方が歩み寄ることが前提です。「許す」「忘れる」ではなく、「理解し合い直す」という視点で取り組むことが、未来への鍵となります。
4. 再構築がうまくいったケース例
うまくいったご夫婦に共通しているのは、「感情の整理に十分な時間をかけたこと」と「一方的に責任を押しつけなかったこと」です。
あるご夫婦では、浮気が発覚してから約半年間、同じ家にいながらも物理的にも精神的にも距離をとりました。日常のやり取りは最低限にし、その間はカウンセリングを個別に受け、それぞれが自分の気持ちと向き合う時間を大切にしました。その後、お互いが「今だから言える本音」を交換し合う機会を設けたことで、ようやく心の距離が縮まり、今では以前よりも深い絆ができたと話しています。
再構築には、時間・対話・信頼の再構築が不可欠です。そして何より「本当にやり直したいか」という自分自身の意思の確認が最優先です。
5. 再構築におけるNG行動とは?
関係を修復したいという気持ちが強すぎるあまり、以下のような行動をとってしまうと逆効果になる場合があります。
- 相手のスマホを勝手に見る
一時的には安心できても、信頼を築き直す妨げになります。 - 過去の不貞を何度も蒸し返す
話し合いは必要ですが、繰り返し責め続けると相手は心を閉ざします。 - 「我慢すればいい」と思い込む
感情を押し殺すと、どこかで限界がきてしまいます。定期的に自分の気持ちを整理する時間をとりましょう。 - 子どもを巻き込む
「子どものために」という言葉でごまかすと、本質的な解決になりません。子どもに罪はありません。
不貞からの再構築は、簡単な道ではありません。でも、「うまくいかせたい」と本気で思う気持ちがあるのなら、それを丁寧に形にしていくことで、やり直すことは可能です。